蕎麦屋

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【小説】濡れ牡丹

 どぷ、という音がして、何かが溢れてきた。怖くて、そっとそこに触ると、指先にぬるぬるした粘液がついた。その指を、恐る恐る鼻先に持って行ったり、舌に乗せたりした。ヘンなにおいがしたし、ヘンな味がした。きっとこれは、私の中身が腐って出てきたんだと思った。

 


 初恋は中学生のときだった。同じクラスの、特に仲が良かったわけでもない女の子に恋をした。分厚い眼鏡と長い前髪で目元を隠し、猫背で本を抱きかかえるようにして歩く、いかにも根暗という感じの女の子だった。
 日時も学年も、正確には覚えていない。ただ、たまたま私がトイレの前を横切ったとき、手に持ったポーチを一心不乱にまさぐる彼女がいたことだけ、覚えている。顔と名前くらいは知っている仲だったし、その姿があまりにも必死で、今にも泣きだしそうだったので、気の毒になって、私から話しかけたのだった。
「どうしたの」
 背後から声をかけられて、彼女は可哀そうなくらい肩を震わせ、驚いて、振り向いた。
「あっ……え、と」
「なんか探してたから。落とし物?」
「あ、な、……を、忘れちゃって……」
「えっと、ごめん、今なんて言った?」
「あの、生理、なったから……」
 私はハッと息をのんだ。当時、私は既に初潮を迎えていたので、彼女が忘れたと言っているものに、察しがついた。
「私、持ってるから」
「えっ……」
「教室にあるの。待ってて。とってくる」
 彼女はひどくうろたえた。ああ、とか、いや、とか、もごもごと遠慮の言葉を探していたようだが、私がさっさと教室からひとつのポーチをとってきてしまったのを見て、観念したようにペコリと頭を下げた。
 ポーチから白い包みをいくつか取り出し、手渡すと、彼女はこれまたペコペコと何度も頭を下げ、トイレの個室に入っていった。
 扉を閉める瞬間、彼女はまた小さくお辞儀をした。

 

 その日の放課後、私は、彼女の経血がべっとりと付着したそれを、回収した。

 

 私が彼女に貸してあげたものだから、私が回収するのは当たり前だと思った。とってくる、とは言ったが、あげる、とは言っていない。貸してやって、彼女が使い終わったから、私の手元に戻った。それだけ。
 花柄の包装紙に丁寧にくるまれたそれを触ると、まだ少し暖かいような気がして、ドキドキした。元々、私は他人の生理というものに興味があった。包装紙を留めているテープを、早く剥がしてみたかったけれど、まずは、そのまま光に透かしたり、そっと手の中に収めてみたりした。紙がカサカサと鳴るばかりで、外側からは赤い色はどこにも見当たらず、本当にこの中に彼女の、経血が、収まっているのだろうかと少し不安になった。
 いよいよテープを人差し指と親指でつまんで、上向きに引っ張ると、ペリペリと簡単にはがれた。一度剥がしたものを、また付け直しているのだから、こんなに簡単に開いてしまうのは当然なのだけれど、なんだか私のこの行為を受け入れてくれているような気がして、頬にカッカと熱が上ってしまった。
 テープが外れると、あとはもう勝手に開いた。閉じ込められていた赤色が一気に放たれ、クラッときた。表面の凹凸に沿って、熟れたイチゴをつぶしたような、赤。
 牡丹みたいだった。包装紙にプリントされた絵の花も、そのへんに生えている花も、世界中のぜんぶの花が嘘っぱちで、この奇麗に咲いた牡丹だけが本当の花なんだと思った。
 その牡丹は、鼻を擦り付けると酸っぱい香りがしたし、ちう、と吸い付くと、下腹部が痺れるような味の蜜が滴った。私は牡丹を、舐めたり、擦ったり、自分のにあてがったりして、最後に、それで自慰をしたあと、何重にも袋をかけて、家のゴミ箱に捨てた。

 

 次の日、彼女はお礼にとクッキーをくれた。昨日はありがとうと、やっぱりもぞもぞとした小さな声で彼女は告げたが、肝心の私は、ラッピングに使われたリボンの見事な赤色を見ているうちに、お前のやったことは知っているぞ、これは脅しだぞ、と言われているような気がしてきて、ああ、いや、などと、ヘンな返事しかできなかった。
 家に帰って、このクッキーを私が受け取ってしまうのは、なんだか申し訳ない気がしてきたので、妹にそのままあげた。すると妹が、存外嬉しそうな声を上げたので、理由を尋ねると
「だってお姉ちゃん、これ、すごく良いところのだよ。そのへんのクッキーとは、訳がちがうよ」
 なるほど確かによく見れば、貼ってあるラベルに見覚えがあった。この辺りで有名な、老舗の銘菓店のものだったはずだ。
 そうなるといよいよ貰いすぎているような、罪悪感に似た負い目が湧き出てきて、翌日になって私は、お礼のお礼というおかしな理由をつけて、コンビニで買ったチョコレート菓子を彼女にあげた。
 彼女は一瞬ポカンとしたあと、大きな声で笑い始めた。彼女の笑い顔を見るのは初めてだったので、驚いた。しばらくして笑いが収まると、彼女は、じゃあまた明日、お礼のお礼のお礼を持ってくるね、と言った。
「いや、それは困る。これは、私が貰いすぎてただけだから」
「でも、ナプキンって結構高いものだから、あれぐらい渡さないと、私の気が済まなくって。だから、それを受け取ってしまうと、今度は私が貰いすぎになっちゃうし」
 それに、と彼女は続けた。それに、そのまたお礼を、あなたが私にくれればいいでしょう、と。
 私は、彼女の唇がナプキン、と動いた瞬間、ぽーっと頬に熱がいってしまって、なんだかよくわからないまま、うん、じゃあ、それで、と答えてしまった。
それが私の、いわゆる初恋だった。

 

 それから彼女は、本当に一日おきにお礼だなんだと菓子を持ってきて、私もそれに返し続けた。一年もすると、思い出したように片方が持ってきた菓子を、二人でつまみながら、なんとなく駄弁るだけになっていたが、とにかく私たちの不思議な関係はそれなりに続いた。
 私たちの会話は、周りからは特異に見えただろう。私たちは、趣味も嗜好も異なっていたし、意見が食い違うこともしばしばあった。それでもその関係は、決して息苦しくはなかった。むしろ、私があなただったら確かにそんな風に考えただろうし、私と違う選択をするあなたが好きだ、というような、お互いを理解しすぎた故のすれ違いだった。私と彼女の間では、無理に相手に合わせてうそわらいをすることも、自分と相手の意見がすれ違うのにビクビクすることも、不要だった。それ故に、私のこの汚い中身をひた隠しにしなければならないのは、辛かったし、申し訳なかった。

 ある日私が、ドビュッシーの月よりベートーヴェンの月の方が好きだと言うとき、彼女はドビュッシーの方が好きだと言った。
ドビュッシーの月は、高潔で、寂しくて、でもキラキラと明るくて、素敵よ」
「そんなのウソの月な気がする。本当の月はもっと憂鬱なじゃないかな」
「ウソでもいいの! ウソでも、それが私を満たしてくれて、私が信じられれば、それはホントなるもの。素敵なウソがホントになれば、素敵なホントよ」
「ウーンそうかなあ」
 誰も弾いていないはずのベートーヴェンの『月光』が耳元をかすめる。口に綿がいっぱいに詰まって、息ができなくなるような、重い旋律。聞いていると辛くなってきて、やめたくなるが、惹かれてやまず、どうしても聞き入ってしまう。美しいから好かれるのではなく、重苦しいまま、その重苦しさが人を魅了する。やっぱり月は、そういうものだろう。
 私が黙り込んでしまったのを見て、彼女はフッと吹き出した。
「なんだかあなたは、ドビュッシーの月みたいな人ね」
 どういう意味だろうと思った。


 彼女の牡丹に触れたのは、あれきりだった。自分が貸したものではないから、というのももちろんあったが、彼女の純真さに触れていると、自分の汚らしさを否応なく見せつけられ、これ以上自分から罪を増やす気にはなれなかったからだ。ただ、一ヶ月に一度、彼女から蜜の香りがツンと漂い始めると、彼女の牡丹にまた触れたい、彼女の生理を見てみたいという思いは、むくむくと大きく膨れ上がったので、私が根元から綺麗になったというわけでは全くなかった。

 

 中学生生活に終わりの足音が近づき始めた頃、私は彼女に告白をした。
 告白というと大層なものに聞こえるが、ただ、放課後の、夕日で真っ赤に染まった教室で、あなたが好きよ、とかすかに呟いただけだった。彼女は大きく目を見開いたが、私が何時にも増して真剣な顔をしているのを見て、じゃあキスをしましょうか、とおどけて言った。
 私は、彼女が、私と同じ気持ちであったことを知った。
 心の中が喜びでいっぱいになって、牡丹だとか、生理だとか、そんなのはどうでもいい、そんなのなくても、彼女を愛そうと決意した。うん、と言って、彼女の頬に指先で触れた。初めて会ったときと髪型は随分変わっていて、今のショートボブは、彼女のくりくりとした黒目をしっかりと露わにしていた。その瞳をのぞき込むと、夕日の光が映り込んで、小さな赤い花がチラチラと咲いていた。
 私たちはキスをした。
 一瞬で過ぎ去る、永遠のキスだった。
 そっと顔を離すと、彼女はしばらく放心したように空を見つめていた。そして、ふと、まだ濡れている唇を小さく動かして、
「切ない」
とだけ言った。
 その瞬間、全てがダメになった。
 私は、自分がどれだけ汚れた人間であったかを思い出したし、同時に、彼女を汚してしまった、と思った。私が口から彼女に入り込み、腹の中で暴れまわって、彼女の牡丹を散らしてしまったらどうしようと思った。彼女の濡れた唇があの牡丹の花と重なって、私の目をつかんで、離さなかった。
 ——生理を見せてほしいの。
 ——あなたのオマタから、マッカな経血がドロドロと流れ出るところを、直に見せてほしいの。
 私の中は、そんな気持ちの悪い、粘着質な感情でいっぱいであることを、思い出した。
 夕日の赤が、瞳の花の赤が、彼女の唇の赤が、大きくなったり小さくなったりして、私を責めたてた。——お前は汚い、お前の中身を知ったら、彼女はどれだけ傷つき、どれだけの嫌悪感を示すだろう、お前が触れることで、彼女はどれだけ汚れるだろう——
 私はたまらず教室を飛び出した。
 それから、彼女と顔を合わせることはなくなった。

 


 高校生になって、私は多くのセックス・パートナーを作った。相手は年上の女性であることが多かったが、同じくらいの歳の男性とも、関係を持つこともあった。
 彼女は、私と同じ高校に入学したらしいが、避けられているのか、私がほとんど学校に行っていなかったせいか、見かけることはなかった。
 私はそれで良いと思っていた。彼女はきっと新しい友達をつくることができるだろうし、私の方も、満足とは言わずとも、それなりの充足感を得ていた。あの鮮烈な牡丹の赤色を夢に見る日もあったが、その記憶も徐々に薄れつつあった。
 そんな折だった。彼女が私を呼び出したのは。

 

 彼女は、最後に別れたときから、また様子を変えていた。あの時の彼女は、自信に溢れた、いわゆる魅力的な女子といった相貌をしていたが、今の彼女は、最初に出会ったときの、おどおどとした子リスのような女子生徒に逆戻りしていた。

 ただ、あの日と変わらない、ツンとした蜜の匂いがかすかに漂ってきて、ああ、生理だ、と意識せずにはいられなかった。
 彼女は私の顔色をうかがいながら、長い間口ごもっていたが、私の方からは何も切り出さないのを見て、観念したように口を開いた。
「……私のこと、覚えてる?」
「覚えてるよ」
「じゃ、じゃあ、その、私と、き、……したことは」
彼女がなんと言ったのか、聞き取れなかったが、今度は聞き返すことなく察することはできた。
「あなたとキスしたことも、あなたに好きと言ったことも、覚えてるよ」
「じゃあ……なんで……」
「なんでだろうね」
 今度こそ、彼女は黙り込んでしまった。私はなんだかイライラしてきて、全部ぶちまけてしまおう、と思った。
 ねえ、と言うと、彼女はビクリと顔を上げた。ねえ、私ね、あなたの使用済みナプキンを盗んだことがあるのよ。初めて会ったときに。覚えてる? 私があなたに、ナプキンをあげたの。それで、そのあと、ゴミとして回収される前に、私が盗っちゃった。なんでって、なんでだろうね。見てみたかったの、他の人の経血は、私のと違って、綺麗なのかどうか。あなたの経血は、すごく綺麗だったの。まるで牡丹みたいでね。私、それにもうホレボレしちゃって、だからあなたが好きになった。嫌でしょう? 気持ち悪いでしょう? 私ね、あなたの経血で、マスターベーションもした。私は、あなたが思っているような人間じゃない。だから忘れなさい。私のことは、自分をいやらしい目で見ていた、汚い変態だと思って、忘れて。それがいい。それが一番いい。
 一息に言い切ると、喉の奥がギュウっと締まった。彼女はただ茫然としていた。その隙に、さようなら、と言って立ち去ろうとしたが、ハッと彼女は首を振って、両手で私の制服を引っ張った。
 それでもあなたが好き、と彼女は叫んだ。
「そんなの、全然許せるし、そんなの差し引いても、あなたは十分『いい人』じゃない。私、あなたが好きよ。あなたの隣にいると、心が安らぐの、ねえ、お願い、好きなのよ」
 彼女の一言ひとことを聞いていくうちに、ドンドン腹の底が冷えていくのを感じた。
 私は、自分が「いい人」ではないことを知っていた。私は私が、自分の父親の手と、性器によって、汚されていることを知っていた。
 今の父親は、本当の父親ではなかった。本当の父親は、私が小学生のときに母と離婚し、それきりだ。
 今の父親は、私が中学生になって、身体が成熟し始めると、毎晩寝室にやってくるようになった。一番初めにそれが起こった日に、恐怖から寝たフリを続けたのが、良くなかった。味をしめた父は、次の日も、そのまた次の日も、夜になると寝室にやってきて、私を犯すようになった。私が起きていることには気づいていたようだが、母は止めなかったし、私も何も言わなかったので、それが日課のようになってしまった。
 私の腹の中には父親の精液が染み込んでいて、どろどろに腐って、私とないまぜになって排出されている。私にとって生理とはそういうものだったし、だから私の経血は、彼女のような美しい牡丹にはならなかった。
 もし彼女か私を「いい人」と称するなら、それは、彼女が嘘をついているか、彼女が私の嘘に騙されているか、どちらかでしか無い。
 私は「いい人」ではなかった。それでも、愛してほしかった。「いい人」ではないままで、「いい人」ではない私を、愛してほしかった。「いい人」ではない私を、嫌いなままで、好きであってほしかった。
 彼女が見ている私は、結局、「私」じゃなくて、「私のようななにか」だった。
 私の制服にすがりついてわんわん泣く彼女に、もう何の感情も湧くことはなかった。私と彼女は、同じではなかったのだ。私は汚れていたし、彼女は清かった。私は彼女の内側から剥がれ落ちたものしか見ていなかったし、彼女は私の外側に張り付けたものしか見ていなかった。私は彼女が好きだったが、彼女が好きなのは私ではなかった。

 冷えた腹の底に、空っぽな言葉が反響する。

「じゃあ生理を見せて。一回だけでいい。そうすれば、ぜんぶウソにしてあげるから」

 彼女が、ハッと息を飲むのが聞こえた。顔をのぞき込むと、フルフルと色のない唇を震わせ、瞼を閉じたり、開けたりを、せわしなく繰り返していた。

「嫌ならいい」

「——あ、ちがう、ちがうの、嫌じゃない」

 彼女は、私の制服の袖を、よけい強く握りしめた。細い指先が真っ白になって、血の気を失っていた。皺になるな、と一瞬眉を顰める。

「あ、そ。じゃあ私の家に行きましょう。今はたぶん誰もいないから。そこで見せてよ。そしたら次は、どこか、ショッピングでも行きましょう。カフェでお茶をしてもいい。週末には、お互い精一杯のオシャレをして、遊園地に行くの。とにかく、二人の行きたい場所に行きましょう。ネエ、随分楽しそうじゃない。良かったわネエ」

 彼女は震えて動かなかったが、私がそっと手をとり、以前のように笑いかけてやると、頬を涙で濡らしながら、唇の端を引き上げて、それは楽しみね、と言った。

 

 

 牡丹の花は、落ちる。
 泥に濡れた牡丹を握りつぶして、肌をつたう、水滴と、甘い蜜を、舐め上げた。
 あの美しい牡丹は二度と咲かなかった。

 

 

 

大学生協おにぎりレビュー

こんにちはの方はこんにちは。こんばんはの方はこんばんは。ボンビヂザンゾグパボンビヂザ。For those of Hello, hello. 你好你好的人。हैलो हैलो की, लोगों को।

どうも、ON蕎麦です。好きなラーメンは8番の小さな野菜塩ラーメン、嫌いなしいたけは酢豚に入ってる角切りのやつです。



皆さん。
おにぎり、食べてますか?

私は食べてます。通っている大学の生協で買った、お世辞にも絶品とは言い難いおにぎりを、無感情に、無感動に、無関心に、ほぼ毎日食べてます。



今回はせっかくなので、そんな『黒い三角虚無(大学生協おにぎり)』のレビューをしてみたいと思います。

ゆっくりしていってね




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評価基準
★☆☆☆☆ 私には美味しさが理解できなかった
★★☆☆☆ 他に無ければ買うかな
★★★☆☆ 普通に美味しいと感じる
★★★★☆ 積極的に手にとる
★★★★★ 是非オススメしたい

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塩むすび
★☆☆☆☆

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正直に言ってあまり美味しくはない。
塩のみでの味つけであればもっと美味しかったかもしれないが、酢の味が変に舌の裏に残る。
77円という安さは魅力的だが、これくらいなら30円高くてもツナマヨを買いたい。もしくはツナマヨを持参してこいつにねじ込んで食べる。
ただ、おにぎり単体ではなく、味噌汁や梅春雨スープなどと併せればよりエンジョイできるかもしれない。あとはカレーメシの米増量用に投入するとか……?
食べ合わせによっては凄まじい輝きを放つ可能性はある。
私はやらないけど。




②ブルダック
★★★☆☆

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甘辛いタレが入っているので、ご飯に合っていて普通に美味しい。ただダック要素が全体の2%も無い。もはやただのブル(韓国語で『辛い』)だ。今度からお前はブルブルと名乗れ。いや、よく考えればブルと名乗るほどの辛さがあるわけでもない。ブルでもダックでも無い。お前は何なんだ。虚無か。虚無虚無か。虚無虚無おにぎりなんだな。ではブルダック改め虚無虚無ということで。解散。
味は普通に美味しいです。




③たこ飯
★★★☆☆

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う〜〜〜ん普通!
すごく自信満々な宣伝してたから、さぞ美味しいのだろうと思って食べたらそこまででも無かった。他のものに比べて相対的な美味しさはあるけど、単体での絶対的な「おいしい!」という感情は無い。
たことご飯はマッチしてて美味しい。ただ、肝心のそのたこがほとんど入ってないせいで、そこまでの旨みを感じられない。個人的には、30円高くしていいからもっとたこを入れてほしい。
でも、普段から訳の分からないおにぎりを連発していらっしゃる大学生協さんが、たこ飯という割と普通のおにぎりを出してくれたのは嬉しかった。こういうのでいいんだよこういうので。




もち麦枝豆さば昆布
★★★★☆

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美味しい。
昆布と野沢菜のご飯に合うコンビがいい感じにマッチしてるし、もち麦と枝豆のプチプチコリコリ食感が飽きさせない。鯖要素はない。鯖って誰。
ただ商品名めっちゃ面白いな。なんだ「もち麦枝豆さば昆布」って。とりあえず入ってるもの全部列記しとこ〜ってか。ショートソイオールミルクアドリストレットショットノンシロップチョコレートソースアドホイップフルリーフチャイラテみたいなやつか。お前はTOKIOを「城島国分長瀬松岡」と呼ぶのか。ん? あれ? TOKIOってもう一人いなかっt




⑤とろたく
★★★★★★★★★★★★★★★★★

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――身体は米でできている。
血潮はマグロで、心はたくあん。

――UNLIMITED TOROTAKU WORKS――


とろたく。それは全てのおにぎりを統べる者。おにぎりの頂点に君臨する。約束された勝利のおにぎり(エクスライスボー)。永遠のマイラヴァー。マグロとたくあんの愛の逃避行。

この大学の生協で売ってるとろたくの九割を私が消費しているのではないかと思っている。だって買わないと消えるもん。とろたくが消えるとどうなる。知らんのか?私が食えなくなる。
そう。私は、とろたくの販売を存続させるために、とろたくを買い続けている。とろたくを今後も食べ続けるために、毎日飽きもせずとろたくを購入し食している。
つまりここに、「とろたくを食べるためにとろたくを食べる」というひとつの皮肉なテーゼが浮かび上がる。
そもそも、目的と手段という二つの概念は、ひと続きであるように見えてその実まったく真逆の意味を持つ。「目的地に到着する」という目的のために「歩く」という手段をとるのであり、「良い点数をとる」ために「勉強」という手段をとるのだ。「歩くために歩く」だとか「勉強するために勉強する」という文章は成り立ちようが無い。
しかし私は「とろたくを食べるためにとろたくを食べる」という行為に至っている。これは、とろたくが概念を超越した存在であるからに他ならない。おにぎりの域を脱し、宇宙の真理に至ったとろたくというおにぎりだからこそ為せる技である。
故にとろたくを讃えよ。愚かな者たちよ。
ショップで見つけ次第とろたくを買うのだ。買って。買ってよ。ねえ。買ってよ。買ってよ。買ってよ。買ってよ買ってよ。買ってよ。買ってよ。買ってよ。買ってよ。買ってよ。買ってよ。買ってよ。買ってよ買ってよ買ってよ買ってよ買ってよ買ってよ買っ縺」縺よ買っ縺」縺ヲ縺ィ繧て買阪◆縺って縺ィ繧阪◆縺上r雋キ縺買」縺ヲ縺上よ□縺輔いイイぃぃイイィぃぃイイぃぃィオ?




買?っ  * 繧 よ◆
  ィて           兟ォ









あと、中のたくあんをもうちょっと大きめに切ってほしいです。たくあんのパリパリ感をもっと感じたいです。大学生協さん、よろしくお願いします。






とろたく買ってください……

バイトレベル

 

バイトLv.1

仕事内容を教わる

 

バイトLv.5

失敗しながら仕事を覚える

 

バイトLv.10

一人で基本業務をこなせる

 

バイトLv.30

サボり方を覚え始める

 

バイトLv.50

客はクソだと気づき始める

 

バイトLv.70

「ウェ…ザッス…ケーサーゼッス…セーウェーウェヨッシスカアッサーッサースケザッシター」

 

バイトLv.80

札を数えるスピードが異常

 

バイトLv.90

必要な枚数の硬貨を一発で取れる

 

バイトLv.95

持っただけで硬貨の枚数が分かる

 

バイトLv.100

社員さんより店にいる時間が長い

 

バイトLv.150

労働の意義を問い始める

 

バイトLv.200

「自分はこのままで良いのだろうか......働いて、金を得て、それを使って、繰り返し……最後は結局死ぬのに、自分は、人間は、なんのためにそんな無意味な振り子運動を行うのだ……」

 

バイトLv.500

人生の真理を求めて修行する

 

バイトLv.1800000

真理に到達する

 

バイトLv.7502000

自分自身が真理と一体になる

 

バイトLv.3280000000

真理を超越した、一種の「力」として宇宙に満ちる存在になる

 

バイトLv.17840000000000000

人類救済のため、人の姿をとり地球に降り立つ

 

バイトLv.200000000000000000

人の姿でバイトを始める

 

バイトLv.200000000000000001

仕事内容を教わる

 

 

 

 

 

バイトやめたいです。

 

 

肩幅が5mあれば全ての問題が解決する件について

こんにちは。悩み多き若者、ON蕎麦です。

最近私は「近所の自販機にあるチチヤスのミルクコーヒーが白じゃなくて黒だったらなあ」という恐ろしく重大な悩みを抱えている。この悩みは私をひどく苛み続けており、辛くてごはんも4杯しか喉を通らない。

 

 

 

私に限らず人間というのは皆たくさんの悩みを抱えて生きている。それは容姿であったり、金銭であったり、はたまた永い眠りから目覚めた冒涜的な神格生物であったりするわけだが、多くは解決が困難なものだ。

 

 

 

だが私は気づいてしまった。

もし。もしである。

 

 

 

もしも肩幅が5mあれば、その人が抱えている全ての問題が解決するのではないだろうか。

 

 

 

※肩幅が5mある人のイメージ

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例えば容姿にコンプレックスのある人がいたとする。

その人の肩幅が5mあったとするとどうだろう。

 

その人について紹介するとき、人は、たとえその顔がどんなに微妙なテイストであったとしても「肩幅が5mある人だよ」と答えるだろう。そして顔のことなど微塵も気にしはしない。なぜなら肩幅が5mあること以上に衝撃的な特徴などほとんどないからだ。

 

 

 

例えば金銭的な不安を感じている人がいたとする。

その人の肩幅が5mあったとするとどうだろう。

 

5mの肩幅で効率的に金銭を稼ぐ方法、それはもちろん恐喝である。肩幅が5mある人間に「金をだせ」と迫られNOと言える者はいない。なぜなら5mの肩幅はスタン・ハンセンも裸足で逃げ出す凶器であるからだ。

 

 

 

 

例えば彼女ができないと悩む人がいたとする。

その人の肩幅が5mあったとするとどうだろう。

 

ご自慢の5mの肩幅に座らせてデートでもすれば女の子はイチコロだ。なぜなら5mの肩に乗ったことがある者などほとんど皆無であり、それはたいへんスリリングな思い出となるからだ。そんな刺激的な体験を提供したあとに愛の告白を行えば、成功間違いナシである。

 

 

 

 

例えば臆病な自尊心と尊大な羞恥心ゆえに虎になってしまった人がいたとする。

その人の肩幅が5mあったとするとどうだろう。

 

たぶん5m肩幅のある虎ができあがる。

YouTubeで人気者になれるぞ。

 

 

 

 

このように、5mの肩幅はすべてを救うのだ。

ゆえに人類が目指すべきは絶世の美女でも、大富豪でも、ハーレムでも、YouTuberでもない。5mの肩幅だ。

 

 

 

そうみんな、肩幅だ。肩幅を増やそう。

 

高いコスメを買うのをやめろ。肩幅を増やせ。

 

週休3日なんてヤワなことを言ってんじゃねえ。仕事やめて肩幅を増やせ。

 

手に持ってる恋愛指南書を今すぐ破り捨てろ。肩幅を増やせ。

 

虎はまあなんかがんばれ。

 

 

 

 

肩幅と懐の広い人間を目指して生きたい。

 

あるあるだよね

マックで隣に座っていた女子高生の会話

A子「キャー!そのストラップかわいい!それどこで買ったの?うんうん。えー!いやいやwwえっそうなんだー!?いあ。いあ。うん。くとぅるふふたぐん。なるほどね。ふんぐるい、むぐるうなふ?くとぅるう るるいえ。うがふなぐる、そう、ふたぐん!いあ!いあ!クトゥルフ!ふたぐん!いあ!!いあ!!!!」
B美「も~A子ったら、また無意識にクトゥルフ讃えてる~」
A子「あっゴッメーン😜💦✨」

相槌をうつのと間違えてクトゥルフを讃えてしまうこと、あるあるだよね。

人生とはパンツのようなものだ

人生とはパンツのようなものだ。

普段はその真価がかくされているが、強い風が吹きつけ、逆境に立たされたとき、本当の力があらわになるからだ。

 


このようなことを言われれば、パンツという一見低俗なものが、あたかも非常に徳の高い聖遺物のように思えてきたことだろう。


パンツ。それは、我が身の内に眠る秘められし力を象徴するもの。凡夫には理解しがたい非凡なる才の体現者。聖☆おにいさん仏陀が「人生とはパンツのようなものだ」とひとたび口にすれば、発光まちがいなしだろう。パンツなのに。

 

ここで、パンツが聖遺物へと華麗なる転身を遂げた秘訣は、この構文にある。この「人生とは○○のようなものだ」という言い回しは、どんな物事も徳の高い響きにすることができるのだ。

 

 


人生とは空のようなものだ。

時には暗雲が立ち込めることもあるが、歩みを止めない限り、可能性はどこまでも広がっているからだ。

 

人生とは納豆のようなものだ。

嫌う者もいれば好く者もいる。それでも粘り強く諦めずにいれば、いつか白銀の輝くステージに上ることができるからだ。

 

人生とは排水溝につまった髪の毛のようなものだ。

全盛期にどれだけの栄華を誇っていたとしても、一旦落ちぶれてしまえば、世の流れを妨げる障害へと成り果てるからだ。

 


 

いかがだろうか。空が、納豆が、排水溝につまった髪の毛が、この世の真理に肉薄する究極物に思えてこないだろうか。思えなかったあなたはサイコパスの可能性があります。嘘です。

 

 


今回は、この「人生とは○○のようなものだ」という言い回しで徳を高められることを応用した新しいゲームを発案したい。

 

なぞかけという遊びがある。一見なんの関係もない二つのものを示し、その共通点を一瞬で答えるというものだ。

※なぞかけの例

Tさん「チーズとかけてなんと解く」

Dさん「ホタルと解きます」

Tさん「そのこころは」

Dさん「どちらも『はっこう』しているでしょう」

Tさん「ちょっと何言ってるかわかんないんですけども」

Dさん「なんでわかんねえんだよ」

 


このなぞかけのような形で、「人生とは○○のようなものだ」とお題を示し、その理由を一瞬で答えるという遊びができるのではないだろうか。

例を挙げておこう。

 


A「人生とは虎のようなものだ。なぜか」

B「嘘偽りのない、真っ白なものは非常に稀だからだ」

A「そして人が虎になることもあるからだ」

李徴「私だ」

袁惨「お前だったのか」

李徴「臆病な自尊心と」

袁惨「尊大な羞恥心の」

「「遊び」」






伸びたパンツのように緩く生きたい。


寿司は戦争

いきなりだがこれを見てほしい。

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これは、私が前に回転寿司を訪れたときに食べたもののメモだ。
今を輝く高校生が食うにはアンキモが渋すぎるくらいで、特に変わったことはない寿司ネタと思うかもしれない。しかし私が見てほしいのはこの内容ではない。

私は、このメモを、「入店前」に書いたのだ。





回転寿司。
それは、ときに協力し、ときに騙し合い、レーンという名の神によるデウス・エクス・マキナが起こる場。

隣の客と同じものを食うのが何となく癪だ。同じネタを複数回食うのはあり得ない。これはタレで食え。これは生姜で。100円皿にしろ。これはネタが乾いている。これは盛りつけが悪い……

寿司の奪い合い。積み上がる皿の陣形。飛び交う怒号。上がるときの声。
それはさながら――いや、まるっきり戦争である。
そんな戦乱の世を生き抜くためには、人間は狡猾にならなければならない。



だから私は、回転寿司に入るときはいつも「計画」をたてる。上記のメモはその一例だ。



私の戦争は、入店直後、もっと言えばそのはるか前から始まる。

今日はスッキリと鯛で締めよう。であれば、そのひとつ前は大味のもを食べたい。サーモンはどうだろう。いや、マグロをしっかりといただくのが良いかもしれない。そうだマグロだ、寿司の王様、マグロをいただくのだ。ならばその直前にアンキモを挟み込むテクニカル・スタイルはどうだろう。アンキモを美味しくいただくためには、その前にサッパリとした味がほしい。ハマチなんかが最適だ。ではハマチに繋げるため、そして同時にエンジンをかけるために初っぱなにビントロを置くのが名案かもしれない。

そんな風にして「計画」を組む。

ちなみに私は回転寿司でめちゃめちゃガリを食うのだが、ガリを食べるタイミングも最初から計画に入れている。



万全の計画を胸に入店。

落ち着け。緊張するな。私にはこの「計画」があるじゃないか。何も恐れることはない。この「計画」を冷静に、無感情に、淡々と進めればいいだけ。

高鳴る心臓を必至に抑える。
レーンに向かい合うその姿はさながらプロの暗殺者。吐息は鋭いピアノ線のようであり、眼光は研いだばかりの日本刀のごとく慧敏。

そっと目を上げ、注文パネルを睨む。

先ず、ビントロ――

前頭葉から刺激が伝わる。それは三角筋、広背筋、上腕二頭筋などあらゆる筋肉に正確に作用し、ゆっくりと腕がもちあがる。

そして

私は

嗚呼、私は

気づいてしまう。







本日のオススメ
ホタテ貝柱







おのれ諸葛孔明ィィィィイイイイ!!!!
こんなッ……!こんな非人道的な行いが許されるかッ……!?否!!許されて良いはずがない!!
死ね!!いやごめん「死ね」って言うのは良くないね。ちょっと苦しめ!!!!

ああわかっているとも。これは罠だ。
私の完璧でひとつの綻びもない美しい計画を狂わせようとする、醜い罠……!
ホタテの注文ボタンポチー(*・・)σ
この程度の罠にかかるわけにはいかないッ……!クッ殺せ……!ホタテ貝柱に屈するくらいなら死んだ方がマシだ……!!
はやく来ないかなー(*´ω`*)
嫌だ!ホタテ貝柱なんて食べたくない!私は……私はこの戦争を、ビントロから始めると心に決めたのだ!!
その誓いをやぶるわけには
キターーーーーー(゜▽゜*)
やぶるわけにはいかな
ッシャwwイタダキマスwwww o(^o^)o
ムシャ…… (..)
…… (..)
………… (..)
……………………………… (..)

























(゚Д゚)ウマー

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ここ、石川県はお魚が美味しいところです。
ぜひ一度いらっしゃってください。